男女ともに体の機能面で異常がないにもかかわらず、不妊が起きてしまう場合があります。その原因として挙げられるのは、一つには精子と頸管粘液が合わないために不適合状態になってしまうことです。射精後精子は、子宮の頸管部分から出される頸管粘液の力を借り、この中を泳いで子宮を目指します。しかし、女性の中には、特定の相手の精子や精液の成分を排除する抗精子抗体を作ってしまう人がいます。妊娠とは、男性と女性の染色体が一つになり新しい命を作ることですが、女性にとってみると、男性の染色体は精子や精液はもとより自分の体内において「異物」なものにもなります。正常な妊娠が進むのは、この「異物」を「異物」として認知しないシステムが体内で自動的に働くからです。しかし、こうした抗精子抗体を作ってしまうと、「異物」なものを排除しようとし、妊娠が確立することができません。
また、男女の不妊原因には、性生活が上手くいかないことも見過ごせない要因でしょう。男女ともに性生活を送りたいのにもかかわらず、女性側の膣が不全であるために、挿入が困難であったり、男性側が通常の性行為では射精することができないということも性交渉の妨げになります。こうしたトラブルは、なかなか他人には相談し難く、医療機関のどこで受診すればよいのか悩む人が多いものです。性生活の問題については、不妊外来のある産婦人科ならば夫婦で相談することができます。
